我が家の一段上の畑に梅の木が十数本ある。
毎年梅雨になると青い実がたわわになる。
夫は年中せっせと下草の草刈から、
家庭の生ゴミの肥料や、道にたまる落ち葉を集めて、
梅の木を無農薬で育てている。
おととし、梅干し作りを十数年来教えてくれていた叔母が他界。
昨年から夫一人で梅干し作りに精を出している。
私も昨年仕事を退職してから少しだけど加勢するようになった。
先の尖ったハサミで、
一晩水につけておいた梅を乾かし、一個ずつ手にとってヘタを取る。
単純作業の合間に、ほのぼのとした暖かい会話が生まれる。
梅の塩漬けを終えて、部屋いっぱいの赤紫蘇を塩で揉んで、
手のひらを真っ赤にしながら、
焼酎とカップで測った塩と砂糖少しを、
綺麗に並べた梅に交互に振り入れて、樽詰をする。
出来上がった梅干しの樽は10樽あまり。
かつての島の教え子たちの家族や、
仕事でお世話になった地域の方々へ、お正月前に届ける。
塩辛いだけの梅干し。でも、
梅の木の無い所だったり、
お弁当には欠かせないと喜ばれている。
私の里や、同級生などにも届ける。
京都の名だたるお寺の和尚さんへも奉納する。
たかが梅干し、されど梅干し。
みんなの喜ぶ笑い声が聞こえてくる。
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